L8.絡却(らっきゃく)

取穴部位:曲差穴の後5寸、通天穴の後15

禁鍼穴

筋肉:帽状腱膜

知覚神経:大後頭神経

血管:後頭動脈浅側頭動脈

BL8.絡却(らっきゃく)

 

曲差穴の後5寸、通天穴の後1寸5分に取る。

解剖学的データ

筋肉

帽状腱膜

頭皮の下にある頭蓋骨を帽子状に包んでいる密で丈夫な線維状組織。外側の頭皮とは密に結合しているが、 内側の骨膜との結合は疎である。

知覚神経

大後頭神経‐皮枝

第2頸神経後枝のことで、頭半棘筋・頭最長筋などを支配する筋枝と後頭部の皮膚の知覚を司る皮枝がある。

血管

後頭動脈

外頸動脈から起こり、顎二腹筋後腹の下方を通り、後頭部へと向かう動脈。後頭部の頭皮や胸鎖乳突筋、背中と首の深部の筋肉を栄養する。

浅側頭動脈

外頸動脈から起こり、耳下腺の内部から側頭の方へ伸びる動脈。この動脈は頬骨弓と耳珠の上側で触診でき、側頭部を栄養する。

主治・対象疾患

後頭部痛

後頸部のこわばり

めまい

耳鳴り

咬筋けいれん

神経症

脳性麻痺

緑内障

白内障

 

主治・対象疾患

後頭部痛

後頸部のこわばり

めまい

耳鳴り

咬筋けいれん

神経症

脳性麻痺

緑内障

白内障

BL8. 絡却(らっきゃく)

  所属する経脈

足の太陽膀胱経(たいよう ぼうこうけい)

 別名・別表記

別名:強陽(きょうよう)脳蓋(のうがい)

 名前の由来

絡却(らっきゃく)の『絡』は「連絡」、『却』は「退却」を意味しています。

足の太陽膀胱経は頭頂より脳に入り、絡却より体表に戻ってくることからこの名が付けられました。

 位置

頭部、前髪際の上方5.5寸、後正中線の外方1.5寸。

髪の生え際の真ん中から5.5寸(1寸 = 手の親指の横幅の長さ)上がり、そこから外側に1.5寸いったところに絡却があります。

絡却の前方には足の太陽膀胱経のツボが縦に並んでおり、絡却の前方1.5寸に通天(つうてん)、前方3寸に承光(しょうこう)、前方4.5寸に五処(ごしょ)、前方5寸に曲差(きょくさ)がそれぞれ位置しています。

 主治・効能

頭・顔の症状

頭痛めまい耳鳴り視力低下鼻づまり

足の太陽膀胱経は顔と頭を走行しているため、それらの部位に出現する症状を治します。

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 帽状腱膜

関係する動脈・静脈

後頭動脈・静脈

浅側頭動脈・静脈

関係する神経

大後頭神経