生薬詳細

生薬名

ケツメイシ

生薬英名

Cassia Seed

生薬ラテン名

CASSIAE SEMEN

生薬和名

決明子

基原植物

Cassia obtusifolia L.(エビスグサ) 植物詳細

植物名

エビスグサ

ラテン名

Cassia obtusifolia L.

科名

Leguminosae

和科名

マメ科

一般名

エビスグサ

一般英名

Sicklepod (Chinese senna)

品種等

分類

1年生草本

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/WHOLE_PHOTO_DATA/WHOLE_PHOTO_FILE/thumbnail/17.jpg

葉は互生し偶数羽状複葉.小葉は3対で倒卵形,長さ34cm68月,黄色の蝶形花を葉腋に付ける.さや果は線形で長さ1520cm,わずかに湾曲する.成熟期の主茎長は100160cmである.1株のさや果数は80280個である.

形態的特徴

生態的特徴

暖地性の植物で,寒さには弱い.

生育特性 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-021.gif

寒さの区分

IVVI                       

日照条件

III, IV

暖かさの区分

100以上

土壌分類

III, IV

土壌適正

排水の良い場所に適する.火山灰土,砂質壌土~腐植質壌土に適する.肥沃地に適する.

遮光

不要

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/saibai_kubun.jpg

写真ライブラリー

写真ライブラリー写真ライブラリー(Cassia obtusifolia L.(エビスグサ))

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エビスグサ種子

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エビスグサ発芽

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エビスグサ生育初期

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エビスグサ開花期

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エビスグサ

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エビスグサ花

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エビスグサ果実

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生薬

文献情報 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif


Kitanaka, S. et al., Studies on the constituents in the roots of Cassia obtusifolia L. and the antimicrobial activities of constituents of the roots and the seeds. Yakugaku Zasshi (1986), 106(4), 302-6.
Kitanaka, S. et al., Studies on the constituents of purgative crude drugs. XVII. Studies on the constituents of the seeds of Cassia obtusifolia Linn. The structures of two new anthraquinone glycosides. Chemical & Pharmaceutical Bulletin (1985), 33(3), 1274-6.
Kitanaka, S. et al., Studies on the constituents of purgative crude drugs. Part XIV. Studies on the constituents of the seeds of Cassia obtusifolia Linn. The structures of three new anthraquinones. Chemical & Pharmaceutical Bulletin (1984), 32(3), 860-4.
Kitanaka, S. et al., Studies of the constituents of purgative crude drugs. Part 11. Studies on the constituents of the seeds of Cassia obtusifolia: the structures of two new lactones, isotoralactone and cassialactone. Phytochemistry (1981), 20(8), 1951-3.
Kimura, Y. et al., Constituents of the seeds of Cassia obtusifolia. IV. The structure of a new glucoside, cassiaside. Yakugaku Zasshi (1966), 86(11), 1087-9.
Takido, M. et al., Constituents of the seeds of Cassia obtusifolia. III. Structures of glucoobtusifolin and glucoaurantioobtusin. Shoyakugaku Zasshi (1963), 17(1-2), 43-4.
Takido, M., Constituents of the seeds of Cassia obtusifolia. II. The structure of obtusin, chryso-obtusin, and aurantio-obtusin. Chemical & Pharmaceutical Bulletin (1960), 8, 246-51.
Takido, M., Constituents of the seeds of Cassia obtusifolia. I. The structure of obtusifolin. Chemical & Pharmaceutical Bulletin (1958), 6, 397-400.

生薬名

ケツメイシ

組織培養物及び効率的増殖法

植物体栽培及び植物の効率的生産法

栽培情報 植物体栽培及び植物の効率的生産法

植物名

エビスグサ

ラテン名

Cassia obtusifolia L.

種苗および品種

在来種が栽培されている.

繁殖

種子を用いる.

栽培適性

高温を好む植物で温暖地に適する.土質は砂質壌土,埴質壌土,腐植質壌土など いずれにも適している.過湿の土地や日陰地には適さない.

播種,定植および育苗

条間6070cmに播条を設け,種子をすし播きし,覆土する.覆土の厚さは1 1.5 cmとし,覆土後鎮圧する.播種量は10a当たり2kgで十分である. 播種は東海地方では4月中旬~5月上旬,関東地方では4月下旬~5月中旬を適期とする.

肥料

管理

播種後710日で発芽し,その後20日くらいで本葉3~4枚となる.この頃に除 草,間引きを行い,株間を15 cm 程度とし中耕・土寄せをする.さらに,本葉が7 ~8枚になったら,2回目の間引きを行い,株間を30 cm 前後になるようにする.  草丈が約40 cm になったら,最後の中耕,土寄せを行う.なお,肥料不足で生育が 思わしくない場合には,追肥として複合粒状化成肥料(窒素15%,燐酸15%,加里15%)を 10a当たり1520 kg (窒素,燐酸,加里各2.253.0 kg)施用する.

病害虫駆除

生育,収量に障害となるような病虫害はない.

収穫・調製

秋にさや果が成熟し,次第に茶褐色となり,下葉は枯れ落ち,上位葉も黄変して くる.10月下旬~11月中旬が収穫の適期である.収穫は株ごと抜き取り,1~2日 畑に広げて陽乾した後結束し,日当たり,風通しの良いところに立てかけ,全草の 乾燥を待つ.結束したままで自然乾燥していると,さや果内の種子は後熟し,堅く なってさや果が裂開し,種子がこぼれ落ちるようになる.その直前に脱穀機で種子 を落とす.このとき乾燥不十分なものは砕けるから注意が必要である.種子はふる いなどによって完全に不純物を取り除く.調製の終わった種子はシートなどに広げ て乾燥する.

収量

400500 kg程度である.

参考情報(生物活性)

参考情報(生物活性)ファイル

特性分類表 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-021.gif

表題

エビスグサの特性分類表

画像、ファイル

エビスグサ(特性分類表).pdf

備考

栽培暦 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

表題

エビスグサ栽培暦

画像、ファイル

エビスグサ(栽培暦).pdf

備考

栽培方法関連データ http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

栽培方法関連写真データ http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

表題

エビスグサの種子

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/58.jpg

解説

 

表題

エビスグサの発芽期

画像

解説

 

表題

エビスグサの生育初期

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/60.jpg

解説

 

表題

エビスグサの生育盛期

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/61.jpg

解説

 

表題

エビスグサの花

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/62.jpg

解説

 

表題

エビスグサの収穫期

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/63.jpg

解説

 

表題

生薬

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/CULTIVATION_PHOTO_DATA/PHOTO_FILE/thumbnail/64.jpg

解説

種子発芽情報データ http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

備考

備考ファイル

さく葉標本情報

トランスクリプトーム・ゲノミクス情報

稀少植物情報

保有資源情報

導入年

保有研究部

導入番号

1968

種子島研究部

0041-68TN

1979

筑波研究部

0599-79TS

2004

北海道研究部

15075-04HK

部位

種子

局方収載

食薬区分

非医

生薬成分

アントラキノン誘導体(emodinobtusifolinaurantio-obtusin等),ナフタレン誘導体(torachrysonetoralactone等)等

成分(化合物)

性状

短円柱形を呈し,長さ36 mm,径23.5 mmで,一端は鋭くとがり,他の一端は平たんである.外面は緑褐色~褐色でつやがあり,両側面に淡黄褐色の縦線又は帯がある.質は堅い.横切面は円形又は鈍多角形で,ルーペ視するとき,胚乳中に屈曲する暗色の子葉がある.砕くとき特異なにおい及び味がある.

用途

緩下,強壮  

調製法

秋にさや果が成熟し,次第に茶褐色となり,下葉は枯れ落ち,上位葉も黄変してくる.10月下旬~11月中旬が収穫の適期である.収穫は株ごと抜き取り,12日畑に広げて陽乾した後結束し,日当たり,風通しの良いところに立てかけ,全草の乾燥を待つ.結束したままで自然乾燥していると,さや果内の種子は後熟し,堅くなってさや果が裂開し,種子がこぼれ落ちるようになる.その直前に脱穀機で種子を落とす.種子はふるいなどによって完全に不純物を取り除く.調製の終わった種子はシートなどに広げて乾燥する.

エキス収率

文献情報

処方

先肝明目湯

モデル試料  1

遺伝子情報  

日本薬局方情報

定量法

確認試験法 各種試験法詳細

生薬名

ケツメイシ

試験名称

確認試験法

分析条件

本品の粉末をデシケーター(シリカゲル)48時間乾燥した後,その0.1gをスライドガラス上にとり,内径,高さ各10mmのガラスリングをのせ,水で潤したろ紙でふたをし,徐々に加熱する.ろ紙の上面が黄色を呈したとき,ろ紙をとり,昇華物の付着する面に水酸化カリウム試液1滴を加えるとき,赤色を呈する.

備考

確認試験法(TLC)

乾燥減量

灰分 各種試験法詳細

生薬名

ケツメイシ

試験名称

灰分

分析条件

灰分〈5.01〉 5.0%以下.

備考

酸不溶性灰分

エキス含量

精油含量

純度試験 各種試験法詳細

生薬名

ケツメイシ

試験名称

純度試験

分析条件

異物〈5.01〉 本品は異物1.0%以上を含まない.

備考

その他

NMR情報  

漢方処方情報

生物活性情報