生薬名

アカメガシワ

生薬英名

Mallotus Bark

生薬ラテン名

MALLOTI CORTEX

生薬和名

赤芽柏

基原植物

Mallotus japonicus (Thunb.) Müll. Arg.(アカメガシワ)

部位

樹皮

局方収載

食薬区分

非医

生薬成分

苦味質:bergenin,     フラボノイド:rutin,    タンニン:geraniinmaiiotusinic acid

成分(化合物)

性状

板状又は半管状の皮片で,厚さ1~3mm,外面は帯緑灰色~帯褐灰色で,灰白色~褐色の皮目が群をなし,縦しま状の模様として認められる.内面は淡黄褐色~灰褐色で多数の縦線を認めるが,平滑である.折りやすく,切面はやや繊維質である.わずかににおいがあり,味はやや苦く,わずかに収れん性である.

用途

消炎,苦味健胃,抗潰瘍

調製法

樹皮の剥がれやすい初夏に,太い枝の皮を採取し,陽乾する.

エキス収率

文献情報

処方

日本の民間薬.民間的に使用される.抗潰瘍薬の生産がされている.

モデル試料  1

遺伝子情報  

日本薬局方情報

定量法

確認試験法

確認試験法(TLC)

乾燥減量

灰分

酸不溶性灰分

エキス含量

精油含量

純度試験

その他

NMR情報  

漢方処方情報

生物活性情報


植物名

アカメガシワ

ラテン名

Mallotus japonicus (Thunb.) Müll. Arg.

科名

Euphorbiaceae

和科名

トウダイグサ科

一般名

アカメガシワ

一般英名

Japanese mallotus

品種等

分類

落葉樹

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/WHOLE_PHOTO_DATA/WHOLE_PHOTO_FILE/thumbnail/2.jpg

形態的特徴

高さ10m以上に成長する,雌雄異株の落葉高木.樹皮は灰褐色で,縦に浅い裂け目があり,若枝は灰色で星状毛が密生.冬芽は裸芽で,灰色~褐色の星状毛が密生,古くなると次第に落ちて少なくなる.葉は互生し,葉身は長さ1020cm,幅5~15cmで,卵形~広卵形で,縁は全縁または波打ち,時に浅く3裂する.葉身基部に2個の腺体がある.葉柄は赤みを帯び,長さ5~20cm.新葉は紅赤色で星状毛が密生.夏,枝先に7~20cmの総状~円錐花序を形成し,花弁のない小花を多数つける.雄花序はよく伸長し,花はまばらにつき,雄しべは多数.雌花序は密生し,子房は2~4室,各室に1個の胚があり,花柱は2~4本に分岐する.果実は蒴果で,軟らかい刺があり,熟すと3~4裂し,黒紫色の径約4mmの球形の種子を出す.

生態的特徴

中国南部・台湾・朝鮮半島,日本(本州~九州・琉球)に分布し,丘陵・草地等の日当たりのよい場所に多く見られ,表土の攪乱などの後いち早く出現する先駆(パイオニア)植物として知られている.成育は早く,ひこばえが発生しやすく,しばしば群落を形成することがある.

生育特性 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

写真ライブラリー

写真ライブラリー

文献情報 http://mpdb.nibiohn.go.jp/mpdb/img/plusminus01-001.gif

生薬名

アカメガシワ

組織培養物及び効率的増殖法

植物体栽培及び植物の効率的生産法

さく葉標本情報

トランスクリプトーム・ゲノミクス情報

稀少植物情報

保有資源情報

導入年

保有研究部

導入番号

1979

筑波研究部

0095-79TS

2007

筑波研究部

128-07TS

生薬名

アカメガシワ

試験名称

確認試験法(TLC)

分析条件

本品の粉末0.5gにメタノール10mLを加え,水浴上で5分間加温し,ろ過し,ろ液を試料溶液とする.別に薄層クロマトグラフィー用ベルゲニン1mgをメタノール1mLに溶かし,標準溶液とする.これらの液につき,薄層クロマトグラフィー〈2.03〉により試験を行う.試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする.次に酢酸エチル/エタノール(95)/水混液(1001713)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する.これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうちRf0.5付近の1個のスポットは,標準溶液から得た暗青色のスポットと色調及びRf値が等しい.


To 0.5g pulverized Mallotus Bark add 10mL of methanol, warm on a water bath for 5 minutes, filter, and use the filtrate as the sample solution. Separately,dissolve 1mg of bergenin for thin-layer chromatography in 1mL of methanol, and use this solution as the standard solution. Perform the test with these solutions as directed under Thin-layer Chromatography<2.03>. Spot 10μL each of the sample solution and standard solution on a plate of silica gel with fluorescent indicator for thin-layer chromatography.Develop the plate with a mixture of ethyl acetate,ethanol(95) and water(100:17:13)to a distance of about 10cm ,and air-dry the plate. Examine under ultraviolet light (main wavelengh:254nm):a principal spot with a dark blue color which appears at an Rf value of about 0.5 from the sample solution is the same as the spot from the standard solution in color and the Rf.

備考

Merck社製とWako社製TLC plateの比較および、7cm10cm展開の比較 ※JP16Rf 0.5 付近/暗青色のスポット


画像データ

画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/69.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Merck 社製 TLC plate7cm展開) Rf値 0.47 展開時間 14 標準 ベルゲニン (Bergenin) 徳島(2011年入手) 鹿児島(2010年入手) 宮崎(2004年入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/70.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Merck 社製 TLC plate10cm展開) Rf値 0.47 展開時間 23 標準 ベルゲニン (Bergenin) 徳島(2011年入手) 鹿児島(2010年入手) 宮崎(2004年入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/145.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Wako 社製 TLC plate7cm展開) Rf値 0.47 展開時間 10 標準 ベルゲニン (Bergenin) 徳島(2011年入手) 鹿児島(2010年入手) 宮崎(2004年入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/146.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Wako 社製 TLC plate10cm展開) Rf値 0.50 展開時間 15 標準 ベルゲニン (Bergenin) 徳島(2011年入手) 鹿児島(2010年入手) 宮崎(2004年入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/347.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Merck 社製 TLC plate7cm展開) Rf値:標準品 0.46      試料 0.46      試料 0.46     試料 0.47 展開時間 13 標準 ベルゲニン (Bergenin) 日本・宮崎(20031月入手) 日本・宮崎(20059月入手) 日本・宮崎(20095月入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/348.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Merck 社製 TLC plate10cm展開) Rf値:標準品 0.47      試料 0.47      試料 0.47     試料 0.47 展開時間 27 標準 ベルゲニン (Bergenin) 日本・宮崎(20031月入手) 日本・宮崎(20059月入手) 日本・宮崎(20095月入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/349.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Wako 社製 TLC plate7cm展開) Rf値:標準品 0.46      試料 0.46      試料 0.46     試料 0.46 展開時間 8 標準 ベルゲニン (Bergenin) 日本・宮崎(20031月入手) 日本・宮崎(20059月入手) 日本・宮崎(20095月入手)



画像

http://mpdb.nibiohn.go.jp/CONTENTS_ROOT/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_DATA/JP_IDENTIFICATION_PHOTO_FILE/thumbnail/350.jpgモデル試料のTLC画像と比較する

備考

紫外線(主波長254nm) Wako 社製 TLC plate10cm展開) Rf値:標準品 0.45      試料 0.45      試料 0.45     試料 0.45 展開時間 15 (15min) 標準 ベルゲニン (standard solution: Bergenin) 日本・宮崎(20031月入手) pref.Miyazaki/JAPAN 日本・宮崎(20059月入手) pref.Miyazaki/JAPAN 日本・宮崎(20095月入手) pref.Miyazaki/JAPAN