葛根湯加辛夷川弓(かっこんとうかしんいせんきゅう)
適応症 蓄膿症(ちくのうしょう) 慢性鼻炎(びえん)        
目標 頭痛、頭重感があって肩がこり鼻閉、鼻汁、膿汁などの症状があるもの。
構成 葛根(かっこん):3 麻黄(まおう):2 大棗(たいそう):2 生姜(しょうきょう):2 桂枝(けいし):1
芍薬(しゃくやく):1       甘草(かんぞう):1 辛夷(しんい):1 川弓(せんきゅう):1  
備考 葛根湯(かっこんとう)に辛夷(しんい)と川弓(せんきゅう)を加えたもので、急性や慢性の鼻疾患には極めて応用頻度の高い処方です。鼻疾患一般に用いますが、頸背部のこり、頭痛、頭重、鼻閉を目標にします。

急性症状で鼻汁が粘稠(ねんちゅう)あるいは膿性のものには、桔梗石膏(ききょうせっこう)を加味して用います。慢性の副鼻腔炎で炎症症状が強く、乾燥しているものあるいは化膿性のものには辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を用います。

本方は慢性鼻炎にも用いられますが、アレルギー性のものには、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)の方が有効なことが多いようです。