ノイローゼ(神経症)
一般に、身体的には何も異常がないのに、精神的原因によって精神や身体のいろいろな症状があらわれることを、ノイローゼ(神経症)といいます。すなわち、ノイローゼは家庭の不和、職場でのいざこざ、失恋、仕事の失敗などの精神的な悩みやショック、あるいは生まれつきの素質などが原因で起こり、身体の不調、精神不安、イライラ、憂鬱感、恐怖感、強迫観念などの症状が表れます。また、自分が病気であるという病感を強く意識するのも精神的とは異なる特徴といえます。

一方、「神経衰弱」という言葉がよく使われますが、これはノイローゼの一類型であり、精神的肉体的疲労の後に起こる一時的な症状、例えば、頭が重い、目が疲れる、肩がこる、イライラする、眠れない、などの症状をいいます。これらは、安静と休養さえとればほとんど治ってしまうものです。

さらに、ノイローゼには上記の精神衰弱のほかに、不安神経症、強迫神経症、ヒステリー、離人症などの類型があります。
「ノイローゼ(神経症)」 (民間薬)
イカリソウ ウド カノコソウ シソ トチュウ マンネンタケ    
薬用植物名 採集時期 成分 薬効 用法説明
イカリソウ 茎葉(5〜6月) 配糖体エピメジン・イカリン・マグノフリン 神経衰弱・健忘症・強壮強精・更年期 @地上部を切取り、水洗いして乾燥A1日量8〜10グラムを0.5リットルの水で半量まで煮詰めるB3回に分けて食間に飲用。Cまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
シソ 葉(6〜7月) 抗ヒスタミン成分・シアジン・カロチン アトピー・皮膚炎・ぜんそく・健胃・解毒 @アカジソの葉は6〜7月の開花前に採取A半日程度日干しB風通しの良い場所で陰干しC1日量5〜10グラムに水0.4リットルを加えて、半量まで煮出して飲用。Dお茶のようにお湯を注いで飲用。
シソの薬湯は、皮膚病・アトピー治療にも使用される。
トチュウ 樹皮・4〜5月(15年以上の幹の太い木) 乳液グッタペルカ・ピノレジノール・ジグルコサイド・イリドイド・アルカロイド 抗癌・制がん作用・肥満・老化防止・高血圧・肝臓・滋養強壮・生殖機能衰退 @15年以上の幹の太いもの、4〜5月ころ樹皮を剥ぎ取り、最外層のコルク層を取り除き、天日で乾燥する。A1日量15〜20グラムを水適量で煎じて飲用。Bまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
「ノイローゼ(神経症)」 (漢方薬)
温清飲(うんせいいん) 延年半夏湯(えんねんはんげとう) 黄耆桂枝五物湯(おうぎけいしごもつとう) 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
加味帰脾湯(かみきひとう) 加味逍遙散(かみしょうようさん) 甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう) 甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)
帰脾湯(きひとう) 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) 桂枝湯(けいしとう) 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう) 香蘇散(こうそさん) 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) 柴胡桂枝干姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう) 四逆散(しぎゃくさん) 大承気湯(だいじょうきとう) 竹如温胆湯(ちくじょうんたんとう)
釣藤散(ちょうとうさん) 八味丸(はちみがん) 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう) 茯苓甘草湯(ぶくりょうかんぞうとう)
抑肝散(よくかんさん) 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ) 苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう) 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)