かぜ
かぜは普通は一週間程度で治る場合が多く、軽く考えられがちですが、「かぜは万病のもと」といわれるように、決して軽くみてはいけません。一般に、かぜに共通な症状は、頭痛、悪寒(おかん)、発熱で、このほかにそのときに感染した、ウイルスの種類によって種々の症状が伴うし、病人のそのときの体力「病気に対する抵抗力」により、千差万別の病態があらわれます。それゆえ、かぜの治療には、休息と睡眠、それに暖かくして汗をかくことが第一ですが、かぜの原因や侵された部位により、また、かぜのひき始め、あるいは長引いた場合などの、それぞれの病態により療法が異なってきます。

漢方でも、かぜに対する有効な処方がたくさんありますが、それぞれの症状に合わせた療法をもって治療することになります。一般には感冒初期には 葛根湯(かっこんとう)を、自己回復力の強い人には麻黄湯(まおうとう)を、汗が出る場合は 桂枝湯(けいしとう)、食欲がなくて熱があり寒気のする場合は 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、こじれたときには 小柴胡湯(しょうさいことう)、さらに治りにくくて長引くようなら 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を用いますが、症状により治療に用いる処方が多いのでよく選ぶ必要があります。
「かぜ」 (民間薬)
アキノキリンソウ イチジク イブキジャコウソウ ウスバサイシン ウド ウメ オオマツヨイグサ オナモミ
カタクリ カミツレ キウイ キンカン クズ ケイガイ ゴボウ シイタケ
シシウド ジャノヒゲ セネガ チャ ツユクサ トクサ ナギナタコウジュ ネギ
ネズ ネズミモチ バナナ ハマゴウ ハマボウフウ ヒオウギ ホウセンカ ミカン
ミシマサイコ レンギョウ
薬用植物名 採集時期 成分 薬効 用法説明
アジサイ 開花期 花の色素アントシアニン、有機酸3-カフェオイルキナ酸、3-パラクマロイルキナ酸、配糖体・ヒドラゲノシドA 風邪で発熱や咳 1日約10グラムを水0.5リットル程度で半量まで煎じて、かすを除いて、食間に3回に分けて服用
カミツレ 花(5〜6月)   消炎・鎮痛・強壮・美容 @5〜6月の花の中心の黄色が鮮やかになり、花の一番元気のあるときに採取。A日陰で乾燥。Bお茶のように熱湯を注いで5分くらいしてから1日3回食前に飲用。
薬草の用い方は「健康を維持するための薬草・用法から」薬草販売・健康補助食品の各コンテンツをご覧ください。
「か ぜ」 (漢方薬)
華蓋散(かがいさん) 葛根湯(かっこんとう) 甘草附子湯(かんぞうぶしとう) 桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぷとう)
桂枝湯(けいしとう) 桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう) 桂枝加厚朴杏仁湯(けいしかこうぼくきょうにんとう) 桂枝附子湯(けいしぶしとう)
桂枝麻黄各半湯(けいしまおうかくはんとう) 香蘇散(こうそさん) 柴胡桂枝干姜湯(さいこけいしかんきょうとう) 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
四逆湯(しぎゃくとう) 小柴胡湯(しょうさいことう) 真武湯(しんぶとう) 大青竜湯(だいせいりゅうとう)
竹如温胆湯(ちくじょうんたんとう) 竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう) 白虎湯(びゃっことう) 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 麻黄湯(まおうとう) 麻黄附子甘草湯(まおうぶしかんぞうとう) 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)