オオヨモギ            (キク科ヨモギ属:多年草:草丈 〜200センチ:花期 〜10月)

薬効
胃酸過多・胸やけ 胃弱・胃下垂・胃アトニー 便秘下痢 鼻血(はなぢ) 食欲不振 腹痛
ぜんそく(気管支ぜんそく) 血 尿 神経痛(しんけいつう) 腰 痛 こしけ
分布生育場所

科名:キク科/属名:ヨモギ属
和名:大蓬/艾/学名:Artemisia vulgaris
本州の近畿以北、北海道の山地
サハリン、千島列島に分布

日本全土の山地、草原などに自生するキク科ヨモギ属ヨモギ(蓬)
キク科ヨモギ属カワラヨモギ(河原蒿)

見分け方・特徴

ヨモギに似ているが、ヨモギより大型になる多年草で、葉の付け根に小さな葉(仮托葉・かりたくよう)が無いことでヨモギと区別する
地下茎は分枝しながら横に這い、春に新苗を出し、茎の高さ100〜200センチになり、ヨモギと同様に利用する
葉は茎の中央では長さ15〜20センチ、幅6〜12センチ、長楕円形で2〜3深裂して裂片になり、裂片の先がさらに深裂する
葉の付け根には、ヨモギは小さな葉が2〜3枚あるが、オオヨモギには無い
葉の表面は緑色、裏面は白い綿毛が密生して生えていて白く見える
花は8〜10月ころに、花柄の伸ばして花柄の片側に紅茶色の多数の頭花を円錐花序につける
筒状花は、がくに見える総苞は3列、総苞片は細い
採集と調整
夏に葉を採取して日干しにして乾燥したものを生薬名で艾葉(がいよう)と呼ぶ

「もぐさ」の原料として、小型のヨモギより、大型のオオヨモギを使う
薬効・用い方
有効成分:シネオール、アルファ・ツヨシ、セスキテルペンなどの精油、アデニン、コリン他

艾葉(がいよう)は体を温め、胆汁分泌促進、食欲増進、止血、冷えによる腹痛、胸焼け、下痢、便秘、鼻血の止まらないとき、血尿、痔等には、1日量5〜8グラムに、水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、食間に服用します。
高血圧、神経痛、胃腸の弱いのには新鮮な若い茎葉を絞って青汁をつくり、砂糖を加えて服用します。
ヨモギには、クロロフィル(葉緑素)殺菌作用、免疫のインターフェロン増強作用。やカルシウムが豊富に含まれています。

ヨモギ酒:
ゼンソクには、根300グラムを1.8リットルの清酒に漬けて半年以上熟成してからこし、ヨモギ酒とし1回20ミリを1日、3回服用します。

ヨモギ風呂:
腰痛には、艾葉2〜300グラムか生の葉600〜1000グラムを、木綿袋に入れて煮出します。それを沸かした風呂に入れてヨモギ風呂にします。

塗布:
切り傷、虫さされ、かゆむ止めに生の葉を絞り塗布。ヨモギと適量の水をトロ火で数時間煮つめて湿疹などに使用。

ヨモギは、生の若葉をゆでて水にさらしてアク抜きをして、てんぷら、ゴマあえ、辛しあえ、油いため、汁の実にします。

灸:
灸に使う「もぐさ」は、5月ころの若葉を採り、天日で良く干して、からからに乾燥したものをよくもんで腺毛(せんもう)を集めたものです。灸は白血球が増えて血のめぐりがよくなり、保温にもよいとされます。
その他
名の由来は、乾燥した葉は火をつけると良く燃える。茎は直立して木のように見えることから、「良く燃える木」から転訛(てんか)して、ヨモギ/善燃草(よもぎ)の名になったという説や、四方に根茎を伸ばして繁茂するという意味から、四方草(よもぎ)という説がある

別名「モチグサ」と呼ばれて、昔から草もち・ヨモギ餅などで親しまれている薬草のひとつです。
特に、新潟ではヨモギで作った「笹だんご」が有名です。新潟の餅米をヨモギ餅にして、あんこを詰めて、丸くして笹で包んで蒸します。1年中ありますが、特に5月〜6月の新鮮なヨモギの新芽を使用した「笹だんご」は、さらに香ばしくて味覚をそそります。

ヨモギは、約400年前に織田信長が「黒色火薬」を作った原料として用いられました。
「黒色火薬」は、硝石(硝酸カリウムの結晶)と硫黄(いおう)、黒炭を原料にしますが、ヨモギには、硝石(硝酸カリウムの結晶)の原料になる硝酸を約2000ppm含有していて、ヨモギを何度も醗酵させて純度の高い硝石(硝酸カリウムの結晶)を作り出して使用します。