オヤマボクチ        (キク科ヤマボクチ属:多年草:草丈 〜150センチ:花期 〜10月)

薬効
山菜 草もち ソバのつなぎ
分布生育場所

科名:キク科/属名:ヤマボクチ属
和名:御山火口/学名:Synurus pungens

北海道南部〜本州中部の山野、草原の日当たりの良い場所 、特に日本海側に多いという

見分け方・特徴

ゴボウに似た葉を持つ大型の多年草
根は太く地下を左右に這う、茎は太く直立して白い毛があり赤紫色、高さ1〜1.5メートルになる
葉は根生葉は、大型の卵形で20〜35センチ、葉裏には白い綿毛が密生して、ゴボウの葉に似る
茎の葉は楕円形で小さく、茎は上部で枝分かれする
花は9〜10月、茎の上部が枝分かれして3.5〜5センチの大型の頭花(とうか)を横向きつける
頭花は、濃紫色を帯び、筒状花(とうじょうか) が鱗状に集合して丸く見える
採集と調整
茎の立つ前の若葉を摘み取る、根は茎が枯れた頃、花は枯れた後に採取
薬効・用い方
若葉は、そのまま天ぷらにして食べる。良い香りと苦味がうまい。
茹でて長時間流水にさらしたりして苦味を抜き、あえもの、汁の実などに

茹でて干し、餅に入れて草もちにするとヨモギ餅より歯ごたえが良く美味いという。乾燥保存したものを、ソバ(蕎麦)のつなぎにする

根は、ゴボウのように味噌漬けにして食べる
その他
昔は、オヤマボクチの枯れた花や枯れた葉の綿毛を集めて、火打ち石から火を起こした火種(火を移す火口(ほぐち))にした。

名の由来は、火口(ほぐち)にする草でも、大型で立派に見えることから、雄の山の火口(ほぐち)から、転訛して、オヤマボクチの名になったという説。
火口(ほぐち)の大切な草が生える丘を、御山(おやま)や葉場山(はばやま)などと呼び大切に保存してきた由来があり、それから、御山(おやま)火口(ほぐち)になったという説があるという

別名には、ヤマゴボウがあるが、信州地方の俗名で、ヤマゴボウは有毒なので注意が必要