エゾオオバコ        (オオバコ科オオバコ属:多年草:草丈 〜20センチ:花期 〜7月)

薬効
せき・たん 下痢 利尿 腫れ物     
           
分布生育場所

科名:オオバコ科/属名:オオバコ属
和名:蝦夷大葉子/生薬名:車前子(しゃぜんし)/車前草(しゃぜんそう)/学名:Plantago camtschatica
北海道、本州、九州の日本海側の海岸の岩場、砂地に多く自生
千島半島、サハリン、オホーツク海沿岸地方、朝鮮半島に分布
日本全土に自生するオオバコ、海岸近くに自生する大型のトウオオバコ

見分け方・特徴

根は太く長く地下に伸び全草に細かい白い毛が密にある多年草
葉は、根生葉で5〜10枚、ロゼット状に広がり、長さ5〜10センチ、幅3〜5センチの長卵形で肉厚
花は、花柄を10〜20センチに伸ばして花穂を上部につけ、小さい白色で花穂に密につく
花後、4個の種子が落ちる
採集と調整
秋に種子を天日乾燥したものを生薬名で車前子(しゃぜんし)、夏に全草を採取して天日乾燥したものを車前草(しゃぜんそう)と呼び薬用につかう

春の若葉は天ぷらにして食べる
薬効・用い方
有効成分:全草にアウクビン、プランタギニン、ホモプランタギニンなど、種子には粘液質のプランタザシ、鎮咳効果のあるアウクビンなどを含む

車前子(しゃぜんし)は、咳止め、利尿に1日量5〜10グラム、水0.2リットルを半量まで煮詰めて3回に分けて食後に服用する
車前草(しゃぜんそう)は、むくみなどの利尿に1日量5〜10グラム、水0.3リットルを半量まで煮詰めて3回に分けて食後に服用する

腫れ物には、生の葉は、随時採取して洗い、火にあぶって柔らかくなったら、患部に貼る
その他
名の由来は、道端などに生える野草の中でも葉が大きく目立つことから、オオバの名がつき、日本全国どこにでもあるので、親しみを込めて、ドジョッコ、フナッコのように、「コ」が付いて、オオバコの名になった、エゾ(蝦夷)は、北海道に多く自生があることに由来する

オオバコの方言は多く、オンバコ、オバコ、ギャーロッパ、カエロッパ、ゲェーロッパ、マルバ、マルコバ、テリコバなどがある