半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
適応症 気管支炎(気管支カタル) へんとう炎 咽頭炎 喉頭炎 百日咳 ぜんそく(気管支ぜんそく) 肺結核 食道狭窄(きょうさく)
胃神経症 胃弱・胃下垂・胃アトニー 胃下垂症 不整脈 心臓神経症 心臓性ぜんそく 低血圧 バセドウ病
ノイローゼ(神経症)                   神経衰弱 恐怖症 不眠症 つわり 婦人血の道、更年期障害神経症 血の道 無月症
目  標 神経不安があり、咽喉から胸元にかけてふさがるような感じがして、胃部に停滞膨満感のあるもの。通常消化機能が悪く、ときどき悪心(おしん)や嘔吐(おうと)を伴うもの。
構  成 半夏(はんげ):4 茯苓(ぶくりょう):3 生姜(しょうきょう):3 厚朴(こうぼく):2 紫蘇葉(しそよう):1
備  考 本方の応用は、1、各種の神経症。2、気管支ぜんそく。3、つわりなどの嘔吐症。

本方は、神経性の咽喉異常感「漢方では梅核気(ばいかくき)あるいは咽中炙臠(いんちゅうしゃらん)といいますが、現代医学でいうヒステリー球のことです。)を、目標に投与しますが、本方を神経症に用いる場合には動悸(どうき)や抑うつ傾向のある人に適します。反対に肝気が高ぶりやすく、目を吊り上げて怒る場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)を用います。

本方と、小柴胡湯(しょうさいことう)との合方を、柴朴湯(さいぼくとう)といって、気管支ぜんそくの体質改善薬として長期間服用します。