小建中湯(しょうけんちゅうとう)
適応症 胃弱・胃下垂・胃アトニー 胃アトニー 減酸症 小児下痢 腹膜炎 小児便秘 クル病 夜尿症 夜驚症 カリエス
ヘルニア フリクテン 角膜炎 虹彩炎 ヘントウ炎          
                   
目標 虚弱体質で疲労しやすく、のぼせ、腹痛や動悸(どうき)があり、冷え性で手足がほてり、排尿回数、尿量ともに多いもの。
構成 桂枝(けいし):3 生姜(しょうきょう):3 大棗(たいそう):3 芍薬(しゃくやく):6 甘草(かんぞう):2
を約0.5リットルの水で煎じて、約0.2リットルとして、かすをとり、膠飴(こうい):13を加えて、5分間煮沸してよく溶かして、1日2回温服します。
         
備考 本方は、小児に用いることが多く、虚弱児の体質改善、体力増強を目的として用います。虚弱体質で、筋肉の発育もよくなく軟らかい、動作が不活発でおとなしい、根気がなく、甘えん坊である、姿勢が悪い、脚が弱い、おしっこが近い、よく発汗し夏季には、よくあせもを出す、甘いものやジュースなどを好む、間食をよくする、などの傾向が見受けられます。

小児によく見られる、反覆性臍疝痛(へそせんつう)、夜尿症の代表処方です。また、小児や虚弱者の便秘で、ダイオウやセンナなどの刺激性の瀉下(しゃげ)剤では、腹痛や下痢を起こすものに、麻子仁丸(ましにんがん)と合わせて用いると快い便通が得られます。

また、小児に限らず大人でも、胃腸虚弱で疲労しやすい人にはしばしば用いられます。