越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
適応症 腎炎 ネフローゼ 脚気(かっけ) 関節炎 関節リューマチ 皮膚炎 湿疹(くさ) 涙のう炎 結膜炎 フリクテン
角膜炎 緑内障 夜尿症(やにょうしょう)              
                   
目標 のどが渇き、浮腫(ふしゅ)または水疱のはなはだしいもの、あるいは分泌物の多いもの。
構成 麻黄(まおう):3 石膏(せっこう):7 生姜(しょうきょう):2 大棗(だいそう):1 甘草(かんぞう):1
朮(じゅつ):2        
         
備考 浮腫の著しい急性腎炎、ネフローゼあるいは四肢関節の腫張・疼痛(とうつう)の激しいリューマチ、関節炎、また炎症症状が強く分泌物の多い湿疹などに用いられます。比較的体力のある人であれば、慢性症状にも適用できますが虚弱体質や衰弱した人には不適です。

浮腫むくみ(浮腫・水腫)やのどの渇きがそれほどでもないときには、五苓散(ごれいさん)を用います。感冒後の浮腫には、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が、また心不全などによる呼吸困難を伴う浮腫には、木防已湯(もくぼういとう)が適します。

夜尿症に用いる場合は、栄養状態のよい比較的体力のある小児で、ぐっすり熟睡して夜尿するものに使用します。虚弱児の夜尿には小建中湯(しょうけんちゅうとう)を用います。